赤痢アメーバ症
赤痢アメーバ症という病気は、口から感染するもので、原因は赤痢アメーバという原虫です。
この原虫が大便中に排泄され、その大便が付着した飲食物などを通して感染します。
しかし、赤痢菌ではありませんので赤痢ではありません。
全般的に見るとこの病気は衛生状態が悪い地域での感染者が多く、
世界中での感染者数は5千万人程度で、毎年の死亡者数は7万人程度に達していると言われています。
性的な感染者には同性愛者が多いようです。
その理由はアナルセックスですが、このような人には
他の梅毒やエイズに感染していることも多いようです。
赤痢アメーバ症にかかると赤痢に似た症状、すなわち下痢や、便に血が混じったり、
やたらと便意をもよおしたり、下腹部に痛みを感じます。
また肝臓にも炎症が起こり発熱したり、寝汗をかいたりします。
病気の症状
赤痢アメーバ症にかかると、まず下痢がひどくなります。
そして、もう出るものがないにもかかわらず
やたらと便意をもよおして頻繁にトイレへ通うようになります。
便には血が混じることもあります。
また、下腹部に痛みが走ることもあります。
これらの症状は一見赤痢に酷似していますが、これは大腸が炎症を起こしているためです。
また肝機能も肝臓が炎症を起こして、その炎症による膿がでるために
これらの症状として表面化するのです。
また、発熱もかなりのもので多くの場合38度以上の高熱がでますし、相当な寝汗もかきます。
排便の時には下腹部が痛みを感じますが、この痛みが上腹部にも広がります。
症状としては大体以上のようなものですが、単なる腹下しではなく高い熱が出た時には
赤痢アメーバ症に感染している可能性が高いといえるでしょう。
感染の経路
赤痢アメーバ症に感染する経路は口からです。
性行為の場合は男性の同性愛者に多く見られますが、
リミングと呼ばれるアナルセックスによって便の中の原虫が口に入って感染するのです。
この意味から風俗店などでのアナルサービスでは感染するリスクが極めて高くなります。
また、男性の同性愛者だけではなく、女性でも口からの感染はしますから
いずれにしてもアナルセックスが感染経路の第一にあげられます。
また口から原虫が体内に入るということでは、
当然原虫のついた飲食物を食べたり飲んだりした場合の感染も少なくはありません。
ある調査によると約3千人の調査対象のうちの約400人、つまり1割強が飲食物による感染で、
約1,000人がアナルセックスなどの性行為での感染というデータも報告されています。
治療・対処法
赤痢アメーバ症にかかってしまった場合の治療法や対処法は、
まずは下痢が異常に激しくて発熱したと言うような場合には
医療機関での診察を受けることが大切です。
単なる下痢止めの薬では効果がありません。
治療に使う薬としては、ニトロイミダゾール系製剤のメトロニダゾールという薬があり、
この薬を服用します。
メトロニダゾールの服用は大体10日間ほど続けますが、
その後3ヶ月ほどは定期的に通院して体調の様子を見ます。
この期間中に再発せずに、便の検査で赤痢アメーバ原虫が
見つからなければ治ったということになります。
しかし、再発した場合には再びメトロニダゾールの服用が必要になりますし、
さらなる体調の変化に対する注意をしなくてはなりません。
検査方法
赤痢アメーバ症の検査には自宅での検査に使用する
性病STDチェッカーのようなキットはありません。
必ず医療機関での専門的な検査を受けなければなりません。
検査は便などを調べて赤痢アメーバ原虫がいるかどうかを見たり、大腸内視鏡を使用して
大腸の中の粘膜などに赤痢アメーバ原虫が取り付いていないかなどを検査します。
さらに血液の検査も平行して実施します。
便の検査ではヨード液を使って細胞の中のグリコーゲンを染色して原虫を検出する
というような方法もとられます。
もし動く原虫が観察された場合にはコーン染色などで白血球との識別をします。
その他には大腸から組織を取り出して染色して、
顕微鏡で原虫の有無を検査したりという方法もとられるようです。
予防法
赤痢アメーバ症にかからないための予防法としては、赤痢アメーバ原虫が口から入るために
感染しますから、どんな場合でもこの点に注意することです。
例えば性交渉ではアナルセックスなど口を使う性行為は慎むことです。
また、肛門内と直接の接触を避けるためにコンドームを使用することも
効果があるのではないでしょうか。
また、赤痢アメーバ原虫は普通の消毒剤には強いのでメトロニダゾールやチニダゾール
などのトクシュな消毒薬が予防には必要です。
さらに早期の診断により二次感染を予防することも重要です。
なお、赤痢アメーバ原虫は50℃以上の加熱で死滅しますので、
飲食物などは十分に加熱したものを召し上がるようにすることも感染予防になります。
