尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルス)
尖圭コンジローマ(ヒトパピオーマウイルス)とは、性交渉などでも感染する病気です。
特にアメリカでは感染者が多いとされている性病です。
また、皮膚の表面や性器の粘膜に傷口があると、
そこにウイルスが付着して感染することもあります。
また、オーラルセックスにより感染する可能性があります。
このウイルスは極めて小さなDNAウイルスで、ゴルフボールのような形をしていて、
100を超えるほどの種類が報告されています。
この病気にかかると、男性も女性も性器や肛門の近くに
ニワトリのトサカやカリフラワーのようなイボや、
ぷくりとお椀を伏せたような形のイボができます。
イボの色は薄いピンクか茶色いものです。
また、このウイルスには 良性と悪性があります。
良性の場合はこのようなイボが出るだけですが、
悪性の場合は子宮頸がんの原因のひとつにもなります。
口から感染した場合には口腔がんが発生する原因のひとつになるといわれています。
病気の症状
尖圭コンジローマ(ヒトパピオーマウイルス)にかかった時の症状は、男性の場合、
ニワトリのトサカやカリフラワーのような形でうすいピンク色や茶色いイボか、
お椀を伏せたように膨らんだイボが陰茎、亀頭、包皮の内側あるいは陰嚢の内側などにできます。
女性の場合は、このような形のイボが大陰唇や小陰唇、膣の手前や膣そのもの、
さらには子宮のくびれた入口などにできます。
感染した場合、たまには軽い痛みや痒みを感じることがあります。
しかし、ほとんどの場合自覚症状がありません。
ですから、常に性器を点検しない限り感染に気がつきません。
そのままにしておくと、イボはだんだんと大きくなり、数も増えてくるので、
そうなった時点でやっとこの症状に気づくということがあります。
感染の経路
尖圭コンジローマ(ヒトパピオーマウイルス)の感染経路として考えられるのは、
オーラルセックス、アナルセックスを含む全ての性交渉があります。
このほかには皮膚の傷口からのウイルスの侵入があります。
妊婦の場合は、出産時の出血で赤ちゃんに感染する危険性がありますので、
事前の母体の検査など注意が必要です。
また、オーラルセックスやアナルセックスでの感染は、
口の中の傷や粘膜からのウイルスの侵入が多分に考えられます。
そのほかの感染経路としては、たとえコンドームを使用していても、
ちょっとした隙間からのウイルスの洩れもありますし、
ウイルスが付着した指先や手のひらなどからも容易にウイルスが移りますから、
ムリで不自然な性交渉とその事後に感染するということに注意しましょう。
治療・対処法
尖圭コンジローマ(ヒトパピオーマウイルス)の治療法としては、
症状が見られた場合は、速やかに医療機関での診療を受けることが肝要です。
できたイボを外科的手術で皮膚の表面から切除します。
手術の方法には電気メスやレーザーでの焼却法があります。
また、液体窒素による凍結療法という手術方法もあります。
さらにはウイルスに対抗する薬剤の入った軟膏を塗布するという方法もあります。
しかし、この外科手術では皮膚の下に潜ってしまったウイルスまでは
取り除くことができませんので、ウイルスは体内に残っています。
したがって、一旦は患部の表面がきれいになったように見えても
その下からウイルスがふたたび表面化する再発の危険性が残ります。
この再発率は一般的には3ヶ月以内に約4人に1人とされています。
再発した場合の治療・対処法は最初の時と同じように、
外科手術でイボを切り除く方法しかありません。
その後の対処法としては常に正常な性交渉を心がけることと、
やはり自分の体の一部ですから男女ともに性器の状態を常に確認することです。
検査方法
尖圭コンジローマ(ヒトパピオーマウイルス)に感染したかどうかを
自宅などで調べる検査キットはありません。
検査は適切な医療機関での症状の診断が最善の方法です。

ただし、このウイルスが悪性であった場合に、
「悪性型」のヒトパピローマウイルスを調べる検査キットはあります。
医療機関での検査は患部を目で確かめる視診をして、イボなどからウイルスに感染している細胞を
綿棒で採取して顕微鏡でウイルスの形状などを調べます。
さらに、悪性ウイルスかどうかを検査するためには、
子宮頸癌検診とHPVテストという専門的な検査もあります。
子宮頸癌検診では第一次スクリーニング法という極めて専門的な細胞検査が行われます。
しかし、通常ではほとんどの場合は良性ウイルスなので、
よほどのことがない限りここまでの検査は実施されていません。
予防法
尖圭コンジローマ(ヒトパピオーマウイルス)に感染しないための予防方法としては、
第一に症状が明らかな相手との性交渉は避けるべきです。
たとえコンドームを使用していても万全ではありませんから慎みたいものです。
それから、性器全般はもちろんのことですが、
その周辺や肛門などに傷を作らないように心がけるべきです。
傷は手や腕にも作らないようにしなければなりません。
さらに口の中にも傷があると危険です。
以前からこのウイルスに対するワクチンの研究が、
アメリカを初めとして各国で進められていましたが、
最近アメリカでは悪性ウイルスに対する予防のためのワクチンが完成したという話もあります。
このワクチンは予防だけではなく、感染した人にも有効な抗体をつくることができれば、
感染の拡大を防ぐことが出来るのではないかとも考えられています。
